「またグエンかって言われると...」「もっと働けたら余裕のある暮らしができるのに」ベトナム人女子留学生が漏らす”日本での暮らし”の本音

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リンさんは文化スポーツ部の副部長として、ベトナム人たちが参加するバドミントン大会の運営をしたり、いまや各地で開かれるようになったベトナムフェスティバルのダンスチームを率いたり。

ベトナムフェスティバルに出演したリンさん
ベトナムフェスティバルに出演したリンさん(右)(写真:リンさん提供)

ハさんはメディア部で、得意のデザインを生かしてVYSAが主催するイベントのポスター作製やSNSの運用などを担う。

VYSAに参加した理由は、ふたりとも人の縁を広めるためだ。

リンさんは「日本人との交流にも興味があるし、日本に住んでいるいろんなベトナム人とも知り合いたい」と話し、ハさんは「VYSAには日本の大学院に通っているような、すごく優秀なベトナム人も参加しています。そういう人たちからいろんなことを勉強したいと思って」と言う。

リンさん、ハさん
VYSA(在日ベトナム青年学生協会)でも一緒に活動をしているふたり(写真:筆者撮影)
VYSAのメンバーたち
VYSAのメンバーたち

新宿のナンパは怖い

「そういえば、ナンパされたことがあります」

唐突にハさんが言い出した。新宿に行くとよく声をかけられるのだと聞いて、リンさんが察する。

「それはたぶん、ナンパじゃないんじゃないかな……」

新宿には夜の世界に引きずり込もうとする男たちがたくさんいるんだから注意をしなさいと、どこかとぼけたところのあるハさんを僕とリンさんとで説諭する。だが当のリンさんもナンパ経験者だった。

「お姉さんお姉さん、電話番号教えてって、どこまでもついてくるの。だから私、Sorry,I can't speak Japaneseって日本語わからないフリしたんだけど、その人もEnglish OK!とか言ってがんばるんです。怖すぎて走って逃げてきました」

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