親から虐待された子どもが、自分の子どもを虐待してしまう背景 ”反抗期”を経験していない人は、大人になって「生きづらさ」を感じやすい?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

結論からいうと、親の影響を受ける・受けないを大きく左右するのは、自立心・反抗心の有無です。

私が多くの人を見てきた中で気づいたのは、大人になってから生きづらさを感じる人の多くが反抗期を経験していないという事実です。

良くも悪くも子どもは親の生き方、愛し方、人との関わり方、言葉や行動などを自分の中に取り込みます。親を愛して従順に育ってきた人ほど、親のマイナス面を受け継ぎやすい傾向があります。きっと私の兄も父親のことが好きで、好ましく思っていたのでしょう。

私は兄とは違い、成長するに従って父親が嫌いになり、母親にも反抗心を持つようになりました。昭和期の地方都市で、私のような反抗的な子どもが生きるのは簡単ではありませんでした。私は親戚一同から嫌われ、攻撃の対象となっていました。

それでも「自分で自分の生き方を決める」と固く誓っていたので、親からのマイナスの影響が最小限で済んだのだと思っています。

親の支配下から脱する

自分が親から多大な影響を受けているという事実に気づくこと。まずはそこから出発しましょう。

人生が180度変わる 人は「親の影響」が9割
『人生が180度変わる 人は「親の影響」が9割』(SBクリエイティブ)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

自分の生きづらさの原因が親にあったと気づくだけでも、気分がスッキリして安心できます。「親の影響を排除すれば自分は変われる可能性がある」という思いが救いになるからです。

実際、私が運営しているYouTubeを視聴した人から「我が家が異常だったとわかったことで、とても気持ちが楽になりました。この動画に出会えてよかったです」といったコメントが寄せられることがあります。

そして、今からでもよいので“反抗”しましょう。私たちは親の価値観を拭い去ることができます。

そうすれば、今抱えている悩みの大半がなくなります。あなたには、そのチャンスと可能性があると知ってほしいのです。

大鶴 和江 心理セラピスト、心理分析、心理セラピー講師

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおつる かずえ / Kazue Ohtsuru

大分県生まれ。児童養護施設で8年間過ごした体験から、さまざまな心理学や心理療法を学び、2005年に独立。延べ1万人以上の心の悩みを解決し、現在も長野と東京を拠点として活動している。独自の心理療法「リトリーブサイコセラピー」を考案。問題の利得にフォーカスしたセッションは、「悩みがリバウンドしなくなる」と評判。著書に『自分を縛る“禁止令”を解く方法:見えない「利得」に気づくと、すべての問題は解決する』(大和出版)などがある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事