日本の食卓にカリフォルニア産米は定着するか…コメ高騰で販売拡大する外国産米の実力

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日本の田植え(写真:ブルームバーグ)
2024年後半から続く米の価格高騰──その最中で注目を集めているのが、アメリカ・カリフォルニア州産の中粒種「カルローズ米」の輸入拡大です。この動きは、日本の農業や食卓にどのような変化をもたらすのでしょうか。農業経営の視点、消費者目線、そして政策的な観点から、『ゼロからはじめる 稼ぐ農業 必ず知っておきたいこと100』著者で農業経営コンサルタントの高津佐和宏氏が語ります。

カルローズ米とは?

「カルローズ(Calrose)」とは、アメリカ・カリフォルニア州で開発・栽培されている中粒種です。カリフォルニア(California)のバラ(Rose)という意味の名前を持ち、日本では「カリフォルニア米」とも呼ばれています。カルローズ米は世界各国に輸出されており、日本では主食用の外国米のシェア8割を占めているお米です。

粒の大きさは短粒種である日本のジャポニカ米と、長粒種であるインディカ米の中間ほどで、やや細長い形状が特徴。大きさは国産米よりやや大きめで、炊きあがりは、ふっくらというよりパラッとしており、ふんわり軽くてアルデンテのような食感です。粘り気は少なく、炒飯やピラフ、リゾットなどに向いています。味の主張が強くないため、ソースや出汁との相性も良く、グローバルな食文化に適応できる万能型のお米とも言えるでしょう。

時期や店によって価格は異なりますが、イオンが6月6日から順次販売を始める「かろやか」(4kg2894円)のように国産米より比較的安く購入できるケースが多く、コストパフォーマンスの良さが魅力です。業務用としての需要も高く、これまでにも一部の外食チェーンや給食、ホテル、加工食品メーカーなどで採用されてきました。

【写真】カリフォルニア産のカルローズ米はこんな感じ
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