日本の食卓にカリフォルニア産米は定着するか…コメ高騰で販売拡大する外国産米の実力

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
イオンが発売するカリフォルニア産カルローズ米を100%使用した「かろやか」(写真:時事)

牛丼やカレーなどで、知らず知らずのうちに食べていたという人は少なくないでしょう。現在では、米価の高騰とともに家庭用市場でも注目され始めています。

業務用専門の卸業者のほか、コストコや業務スーパー、Amazonや楽天などの通販サイトでも入手可能で、今後はさらに流通が広がる見込みです。輸入量の増加により、家庭の食卓でも「日常使いのお米」として定着していく可能性が出てきました。

輸入拡大は“時間の問題”だった

国産の農畜産物が高騰すれば、代替として輸入品が台頭するのは自然な流れです。今回のカルローズ米の流入をビジネスチャンスとみた輸入商社や大手スーパー、外食産業に原料調達する食品総合商社などが動き出すのは、時間の問題だったと思います。

価格面で劣勢に立たされる可能性のある日本の米農家にとって、カルローズ米の存在は脅威です。高い国産より安い外国産の米のほうがいいという消費者も一定数いるわけで、そういった層に対して商売するのかターゲットから外すのか、検討する必要があります。

特に、「誰に届けたいのか」「どんな価値を伝えるのか」というブランディングやマーケティングの重要性が問われています。外的要因での立場の悪化をチャンスと捉えて、強い農業経営を目指すしかありません。安価な外国米が流通する時代、自らの農作物を選んでもらうには、「価格以外の価値」を明確に打ち出す必要があります。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事