「罰ゲーム」化した管理職が知っておきたい”賢く立ち回る知恵”――意外と知らないリーダーとマネジャーの違い
「そこでいうマネジメントは、会社全体を管理する、という広い意味でのマネジメントです。そのなかには、リーダーがヒト・モノ・カネなどの行き先や使い道を決めて、狭い意味でのマネジャーがそれらを管理する、という2つの役割がいずれも含まれています」
「オーナー陣であるヤスさんやフルさんたち出資者は、会社の管理を僕たち経営陣に任せてくれているわけですからね。その点、僕たちは会社の管理者=マネジャーである、と。そのなかにリーダーの役割と、狭義のマネジャーの役割が両方含まれている、ということは、僕のような経営者は、広義のマネジャーであり、リーダーであり、かつ狭義のマネジャーでもあるわけですね」
「そして、今回私がヤスさんから仰せつかっているのは、そのうちの『狭義のマネジャー』のトレーニングである、ということをまずここでお断りしておきます。特にそのなかでもメインのトピックである人の管理、つまりピープルマネジメントにフォーカスしていきます。この先この勉強会における『マネジャー』や『マネジメント』という言葉は、その意味で理解してください」
僕は慌ててカバンからリーガルパッドとペンを取り出すと、これまでの話のポイントをメモにとった。
◎経営者(広義のマネジャー)は、リーダーの顔と、(狭義の)マネジャーの顔、その両方を併せ持っている
ヒト・モノ・カネを管理
「先ほどのホワイトボードの図でリーダーの役割となっている、『行き先・使い道を決める』というのは、ビジョンやミッションを設定する、ということですよね」
「加えて、そこに至る道のりのグランドデザインとして戦略を決めること、です。戦略とは何か、を議論し始めるとそれだけで1冊本が書けてしまうので、ここではざっくりと、ヒト・モノ・カネをどこに集中させるか、だと考えてください」
「そしてマネジャーは、その戦略を実行するべく、ヒト・モノ・カネ、主には人を管理していくわけですね。管理する、というのは、問題を起こさないように見張っておく、ということでしょうか。あるいは、トラブルに見舞われないように見守っておく、みたいなことなのでしょうか」
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