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【変わるサービスエリア】無人販売「蓮田GO」に地元自治体との提携も…東北道「蓮田SA」は好事例となるか?

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  • 佐滝 剛弘 みらい観光文化リサーチベース代表 元・城西国際大学教授
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それは「旬撰市場」という、農産品、海産物、肉類、総菜などの生鮮食品を扱うスーパーマーケットと見まがうような店舗があること、一般道側からも入れるようエリアの裏手に大型駐車場を備えていること、JR蓮田駅から無料のシャトルバスを運行して、近隣からも利用者を集めていること。

さらに首都圏直下地震などの災害に備えて、防災拠点の機能を有していることである。

サービスエリアでありながた大手スーパー並みの魅力ある生鮮品が並ぶ(筆者撮影)
300席を有するフードコートは災害時には指揮を執る拠点となる(筆者撮影)

蓮田SAの近隣には大型スーパーマーケットがなく、地元利用が期待されることも移転前から考慮されていた。実際、オープン当初から地元の利用者も多く、現在でもこのSAを統括するエリアトラクトの館長の実感では、「旬撰市場は地元客が全体の3割程度を占めている」とのことであった。

また、来場者の特徴としては、東京方面へ向かう東北道(上り)で最後のSA/PAであるため、レジャー客などで週末や休日の午後~夕方の利用が目に見えて増えること、そして東北方面から戻る利用者が多いこともあげられる。

この“戻る利用客”のお土産需要を見越して、東北地方のお菓子などの食料品が充実しているところも、蓮田SAの特徴であろう。

北関東・東北の商品をそろえた一角(筆者撮影)

実際、福島の三大銘菓ともいえる「ままどおる」(三万石)、「柏屋薄皮饅頭」(柏屋)、「家伝ゆべし」(かんのや)はもちろんのこと、栃木や宮城の銘菓も揃っている。一方で、地域性とは関係のない、デザインTシャツやバッグ・小物の店舗も入居している。

さらに、できるだけ足を運んでもらえるよう「限定」にもこだわっており、遠方の銘店に期間「限定」で出店してもらったり1カ月程度で変わるフェアを実施したり、あるいは各飲食テナントにパサール蓮田「限定」メニューの販売を働きかけたりと、さまざまな集客の努力がSAの人気を支えていることも実感する。

数週間おきに入れ替わる期間限定店舗。この日は北海道のアップルパイの専門店が出ていた(筆者撮影)

無人販売店舗増加の裏にある切実な事情

パサール蓮田にはこの3月、無人販売店舗が設置された。昨年11月に設置された上信越道・東部湯の丸SA(下り)に続く、NEXCO東日本で2店舗目の無人販売店舗となり、「蓮田GO」と名付けられている。

エリアトラクト社と「TOUGH TO GO(TTG社)」との業務提携による運営で、店舗面積はわずか7平方メートルと小ぶりだが、SA内にある他の有人店舗には置いていない無人販売店舗限定の商品が揃えられている。

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【SA/PAの「働き手確保」は特に難しい】

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