持ちたいのは家庭でも職場でもない「サードプレイス」。自分のスキルを生かした“プロボノ“や、集える“シェアハウス”で広がる40代の可能性

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スタバは普通のチェーン店のコーヒーショップとは違い、内装にも凝り、ソファが置いてある店もあります。そしてスタッフは気さくに話しかけてくれて、客がいつも頼む注文を覚えていたりするのです。サードプレイスというのは、そんな行きつけのお店のように、不特定の人たちが交流できる空間を指しています。

大事な要素は、そこで交流が生まれていることです。

西欧では市民の多くが行きつけのサードプレイスを持っています。人々は家と職場を移動する間に、カフェやパブへ毎日のように立ち寄ります。またイタリアでは、多くの市民が散歩をしながら広場に集うという文化が根づいています。そこで知り合った人たちと交流しているのです。

日本でも、地元の銭湯や井戸端会議など、昔はサードプレイスがありました。しかし核家族化が進み、ライフスタイルが多様化したいま、地域との接点を持つ場はほとんどなくなったといえるでしょう。

いまは、社会とのつながりを持てる場を自分でつくっていかなければならない時代なのです。

会社に勤めているときは、家と会社の往復だけですむでしょう。そこで孤独は感じないかもしれません。あるいは孤独を感じないために忙しくしている人も多いと思います。

けれども、会社を去る日は必ずやってきます。そのときにどうなるのか。その生活をいまからイメージしておくべきでしょう。最近、「シェアハウス」が注目されています。

シェアハウスは水まわりやリビングなどを共有し、それぞれが個室を持ちつつ共同で暮らすというスタイルです。これもサードプレイスのひとつの形だといえるでしょう。

以前は家賃を抑えたい若者や、留学生が住むというイメージがありましたが、いまは家賃が普通の部屋並みに高い、プライバシーを重視したシェアハウスも増えてきました。

ネットが発達して、リアルのコミュニケーションが退化したといわれていますが、いまは原点回帰しはじめているのかもしれません。人はやはり人と直接会話し、触れ合うことでしか心が満たされないのではないでしょうか。

職業スキルを活かした社会貢献

「サードプレイス」は場所に限った話ではありません。趣味やボランティア、地域コミュニティといった活動も、立派なサードプレイスになるでしょう。

ここ数年、自分の職業スキルを活かして社会貢献するボランティア、「プロボノ」という活動が日本にも広がっているそうです。

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