下落基調の米国株、経済も鈍化……トランプ大統領「アメリカ・ファースト」に広がる疑心暗鬼

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——アメリカ株が下がると、日本株もそれに引っ張られて下がる傾向にありますが、今回はそこまで大きく連動していないように見えます。

年初来で見ると日経平均株価もけっこう下げていて、過去の相関と似てると思います。ただ、3月中旬以降のアメリカの相場と日経平均を比べて、日経平均のセンチメントがそこまで悪化しているようにも見えない。その背景としては、円高があまり進まなかったことが大きいと思います。

昨年8月5日の“令和のブラックマンデー”の際には、アメリカの景気不安と急激な円高により、日経平均株価も大きく調整しましたが、当時は円安にベットするポジションの機関投資家などが多かった。足元はむしろ円高のほうに向いており、これが日本株にとっては非常に幸運でした。

実質マイナス金利の解消に向かってきている

——日本市場では金利が上がってきています。その金利と株価の関係はどう見ていればいいでしょうか。

日銀からは中立金利、いわゆるどこまで短期金利を上げていくのかのメドとなる水準が示されておらず、マーケットとして金利がどこまで上がっていくのか非常に読みにくい。ただ、足元では円高の方向で推移しており、長期金利と期待インフレ率の水準も近づいてきていて、要は実質マイナス金利の解消に向かってきている。

これは日銀もかなり気にしていた面ではないかと思います。「緩和度合いを調整する」と言っていたわけですので、こういったことを考えると、これ以上のタカ派的な姿勢というのもそろそろ一服するのではないか、長期金利の上昇も一服しやすいのではないかと感じています。

動画内ではこのほかにも「エヌビディア株やテスラ株が急落した理由」「日米の金融政策の見通し」「今後の注目イベント」などについて聞いています。
撮影・編集:昼間將太
井下 健悟 東洋経済 記者

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いのした けんご / Kengo Inoshita

食品、自動車、通信、電力、金融などの業界を担当。週刊東洋経済編集長、東洋経済オンライン編集長を経て、2025年2月より東洋経済オンライン動画編集長。

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