「DeepSeek革命→中国で進む"大変化"」驚く実態 中国在住・北京大学MBA生の考察(前編)

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DeepSeekの革新性は、たんにChatGPTの10分の1ほどの価格でAPIを利用できることにとどまりません。

真に画期的なのは、オープンソースとして公開されていることにあります。

簡単に言えば、誰もが手頃な価格で、自分用にカスタマイズしたLLM(生成AI)を自由に使えるということです。しかも、オープンソース版を活用すれば、DeepSeekのサーバーにデータを送る必要もありません。

これを極端な例で表現すると、パソコンでExcelを使う感覚で、自分専用のAIを自在に操れるようなもの。クラウド上で誰かのAIを借りるのではなく、自分の環境にAIをインストールして好きなように使えるのです。

「AIの民主化を実現した」と評されはじめた

そのため中国では、DeepSeekは「AIの民主化を実現した」と評されはじめています。これまで高額なコストや技術的なハードルがあったAI活用が、いっきに身近なものになったからです。

この変化は、中国国内の産業や行政のAI導入を加速度的に推進するだけにとどまりません。今後はグローバルサウスやBRICS諸国をはじめとする新興国にも、この波は確実に広がっていくと言われています。

中国インターネット史は「DeepSeek以前」と「以後」に分けられるかもしれません。というよりも、中国AIがDeepSeekによってようやく始まった」とも言えます。

「DeepSeekの衝撃」は、まだ始まったばかりなのです。

*【あわせて読みたい】日本人が知らない「ChatGPT」と「DeepSeek」の本質的+決定的差は何なのか

*【あわせて読みたい】「現在39歳の若者は、一体どんな人物なのか…?」"DeepSeek"を生み出した新カリスマ「梁文锋」の知られざる正体

岡 俊輔 中国在住経営者 北京大学MBA23期生

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おか・しゅんすけ / Shunsuke Oka

1988年東京都生まれ。大学時代に中国に交換留学をし、在学時に中国ネットマーケティング会社を創業。当時講談社やTechwave等にて記事連載。CCI主催のSocial Media Week TOKYO等で登壇。

28歳の時に中華系広告代理店に就職。MGRとして中国ネット企業の日本市場広告代理事業の立ち上げをし売上約10倍。31歳の時に大手日系デジタル広告代理店の中国法人のCEOに就任、現在4期目。

Tech領域は19年にプログラミング学校G'sACADEMYピッチイベントGGAにて優勝。同年中国Web3業界で著名な李笑来氏の書籍翻訳。

HSK6級,HSKK高級(中国語最上級資格)。北京大学MBA23期生。

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