さらに興味深いことに、DeepSeekのメンバーの中に海外留学を経験したメンバーはひとりもいないようです。
これらのことも彼の「資本の大きさや場所は関係ない」という深い思いと、「中国こそがAIをリードをするんだ」という強い意志を感じさせられます。
高い技術力はもちろん、これらの彼の思想や行動こそが中国産業界を大きく巻き込み、中国AIを瞬く間に何段階もアップグレードさせている要因ともいえるかもしれません。
中国のような社会主義共産国から、DeepSeekのような極めて民主的なAIサービスが出現していることはとても興味深く、「新しい中国AI時代の到来」を感じます。
「製造業のAI化と一帯一路」中国政府の思惑と合致する
以前書いた「中国経済、崩壊する?北京大MBA生の考察【前編】」の記事に、TFP(全要素生産性)の数字を上げること、すなわち産業効率を上げることが、中国経済の突破口であると、北京大学MBAの学院長が述べていたことも紹介しました。
実際これは、北京大学だけでなく、この数年、中国政府の計画経済のスローガンとしてよくメディアでも喧伝されていました。
そのために、DeepSeekのようなあらゆる領域で低価格でAI化を実現できるサービスは、国としても悲願だったと言えますし、それが習近平主席主催の民間企業シンポジウムに、39歳の若さで梁文锋氏が招待された理由でしょう。
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