電通マンが見たタワマン「管理会社」驚きの"実態" 管理組合として頼れない事象が次々と明らかに

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これまで管理組合は管理会社の言いなりのような構図になっていましたが、マンション管理士が管理組合の目線に立って管理会社と交渉してくれるようになってから、多くの問題が相談で解決され、理事長としてはとても気が楽になったものです。

主体は住民! 管理会社に任せきりはNG

理事会や総会は、マンションの運営や修繕計画、予算など重要な事項を決定する場です。住民の積極的な参加によって、自分たちの意見や要望を直接反映させることができ、住民全体の満足度向上につながるのです。

住民がマンションの運営に無関心では、何者かが不正を働いたとしても発覚が遅れることも十分に考えられます。

理事会や総会への主体的な参加によって、管理会社の業務や経費の使い方が透明になり、不正や無駄遣いを防げるので、健全な運営が可能となります。

もっとも、不正を働く人がいないに越したことはないのですが、目を光らせておけば未然に防げる事案もあるはずです。

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財政面で安定していれば適切な修繕や管理が行われ、マンションの資産価値が維持・向上します。もしマンションを売却するとしても、有利な条件で取引できるかもしれません。

理事会や総会への参加は、住民同士の交流を深めるきっかけにもなります。また、コミュニティの結束力が強化される効果も期待できます。

マンション内で起きる各種トラブルの予防や、問題が起きた場合でも人間関係がしっかりと構築できていれば、解決が迅速にできるでしょう。

コミュニティの結束力は、緊急時にも生きてきます。災害を想定した避難計画や防災訓練などに住民が主体となって取り組むことで、いざというときに指示待ちではなく主体的に動けるようになるのです。

管理会社に任せきりにせず、住民全体で協力し、より良い住環境を築いていく必要性を、理事長になって強く感じました。

竹中 信勝 プロデューサー・作家

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たけなか のぶかつ / Nobukatsu Takenaka

1961年10月生まれ。広告会社・電通に新卒入社。TVメディア、地方自治体、電力、住宅、自動車、流通、通信、金融等多数の業種を担当、新規顧客開拓で140社以上の実績。2020年12月末、35年勤務した電通を早期退職。人生100年時代における個人の多様な価値発揮を支援する仕組み=『ライフシフトプラットフォーム(LSP)』のスターティングメンバーとして活躍中。2022年3月、社会構想大学院大学実務家教員養成課程修了。

タワーマンションを購入し、長い間管理組合の活動はスルーしてきたが、ある日管理組合の役員に抽選で決まり、しかも理事長を拝命する。全くの素人が悪戦苦闘しながら問題を解決していく。自分がいろんな人に聞きまわって集めたたくさんの情報や経験をブログ「タワマン理事長」として情報発信もする。幻冬舎WEBマガジン「THE GOLDONLINE」において「タワマン理事長」を連載。

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