「自分のやり方に固執する人」をどう説得するか? 変化が苦手な人には「3つのバイアス」がある

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しかし、当選する確率の上がり幅が同じであっても、成功率の上昇率がまったく異なります。

1 90%から100%に上がったとき→11%の成功確率アップ
2 40%から50%に上がったとき→25%の成功確率アップ
3 1%から11%に上がったとき→1100%の成功確率アップ

確実性効果が高い人は、ビジネスの分野でも1をとる人が多くなり、2や3はほとんど選びません。

しかし、ビジネスの世界では、サブスクや動画配信、AIなど従来なかった産業やビジネスが大きく発展しています。

「成功体験」よりも、今後伸びる「可能性」

『結局、どうしたら伝わるのか? 脳科学が導き出した本当に伝わるコツ』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

確実性効果が高い人は、過去に成功している既存のビジネスをやろうとしますが、新しいビジネスはなかなかやろうとしません。

確実性効果が低い人ほど、成功体験ではなく今後伸びる可能性があれば、そこに投資しようと思います。

結果よりも伸びる可能性を見ることで、新しいビジネスでは成功しやすくなります。過去の成功体験に固執してしまうのも、この確実性効果によります。

成功する確率が高そうなほうを選択したくなる。でもビジネスの場合、その確率が高いものは、その分利益が薄くなることが往々にしてあります。

また、前回の成功が今回の成功につながるかわからないケースも多々あります。

それでも、高確率と思えるほうを選択したくなる。でも伸び率が高いもののほうが、長期的に大きな利益を生むことがあります。こういったバイアスが選択を誤らせることもあるのです。

西 剛志 脳科学者(工学博士)、分子生物学者

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にし たけゆき / Takeyuki Nishi

脳科学者(工学博士)、分子生物学者

1975年生まれ。東京工業大学大学院生命情報専攻卒。博士号を取得後、特許庁を経て、2008年にうまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、これまで3万人以上に講演会を提供。著作は20万部のベストセラー『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)をはじめ、『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教えるやりたいことの見つけ方』(PHP研究所)、『脳科学的に正しい! 子どもの非認知能力を育てる17の習慣』(あさ出版)など、海外を含めて累計発行部数 40万部を突破。

【脳科学者 西剛志公式サイト】
https://nishi-takeyuki.com

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