日本はユニークな市場
――日本市場は縮小が続くうえ、国産メーカーがシェアの大半を握っており、海外メーカーに厳しい市場です。しかも、乗用車で見るとハイブリッド車(HV)の比率が約5割に達する特殊な市場です。
日本は乗用車の年間販売台数が約400万台という世界でも大きな市場だが、そのうち9割を日本車が占めている特別な環境と言える。
同じ自動車大国であるドイツは、輸入車のシェアが日本より3倍以上高い。アメリカも、日系を含めた海外メーカーが現地生産しているという面はあるが、純アメリカブランドのシェアは日本ほど高くはない。また、EVの普及速度で見ても日本はヨーロッパや北米、中国と比べて全く異なる。まさにユニークな市場と言えるのではないか。
ただ、アウディブランドにとって、日本は戦略的なトップ10マーケット。まだまだ伸びしろもあると思っている。
――EVの普及が進んでいない日本で、アウディはEVの販売を強化しているのはなぜですか。
エンジン車へのエモーショナルな部分は別として、やはり経営的な考え方、乗用車でのGHG(温室効果ガス)削減の観点からすると、EVしかないと確信している。いろいろな軸足を持つ考え方はわかるし、それは否定しない。だが、中途半端になるのではなく、積極的に1つの技術を中心に進めていくということだ。
われわれは110年以上、自動車を作ってきた。そのうえで、居住スペースや車体バランス、スタイル、デザイン性という面でEVにこそフレキシビリティがあると考えている。実際に乗ると加速性に優れており、スポーティに、疲れずに運転ができる、商品として良いものができるという確信があるからだ。
商品戦略としては小型のEVを売っていこうと考えている。ラインナップとしては1000万円を超えるような車もあるがハードルが高い。やはりコンパクトSUV「Q4 e-tron(イートロン)」(税込み638万円~)のような小型EVがメインになる。
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