母がくれた「三ず」のおかげで今の自分がある
母は、わたしが幼い頃から「人を恨まず・人を妬まず・人と争わず」と言って聞かせてくれました。口グセですね、いつも何かにつけて言っていましたよ。
だから尋常小学校に上がってから、友だちとけんかをしたことがありません。奉公に出ていたときも、理容の修業中も人と争ったことはありません。争わないから、人から恨まれたことはなかったですし、恨んだこともありません。恨みの種は争いから作られます。母の口グセが身に染みていたから、今のわたしがあるのだと思います。
「三ず」……母は本当にいい言葉をくれました。
何十年も前のことですけど、「理容 ハコイシ」から2キロほど離れたところに床屋さんがありましてね。そこの店主はわたしと同世代の女性でした。お客さんがそのお店を通り越してうちに来るのが気に入らなくて、いろいろとね、しつこく嫌がらせをされました。わたしはじっと耐えて、何も言わず何もしませんでした。
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【人を妬んで、争いを仕掛けた結果…】
