それを踏まえ、部屋の内部に話を戻そう。
ビラ・モデルナは中庭を囲むように住棟が立つ。向かって右側の外側に向いたA棟と、中庭に面するB棟、C棟からなる。A ・B棟とC棟にはブリッジがかかり、行き来できる構造だ。
ビラ・モデルナの1戸あたりの占有面積は12~36㎡ほどだ。見学したモデルルームには、作業机や丸テーブル、チェアが置かれていた。作業や打ち合わせを行う仕事場として、十分な広さがあった。ちなみに、共用部のロビーや中庭も打ち合わせや商談で利用できる。
仕事場として快適さを感じられる一方で、思い切って省略したものもある。
キッチンはついていない
「住戸にはガスが通っていないのでキッチンがなく、小さな水回りがあるのみです。電気ポットでお湯を沸かすことはできても、室内で調理はできません。住戸によっては当時まだ珍しかったユニットバスも付いています。ビラ・モデルナは、住居ではなく、仕事場として活用しやすい空間にデザインされています」(新槇さん)
ビラ・モデルナはセントラルの給湯システムで、蛇口をひねるとお湯は出る。ユニットバスをのぞいてみると、空間は非常に細くコンパクトだった。壁の丸みや艶から、洗練された雰囲気が感じられる。仕事場にバスルームがあると、泊まり込みの日や仕事の合間に汗を流したいとき、出張のときの宿泊にも重宝するだろう。
ちなみに、中庭側の住戸をはじめビラ・モデルナの部屋の多くは、屋根に当たる部分に窓がある。上から光が入り、室内に開放感がもたらされる。
部屋にこもって仕事をしたり、ロビーや中庭で来訪者と打ち合わせをしたり、自由に使いこなすことができる。
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