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少年事件と向き合う「虎に翼」寅子モデルの信念 シンナーやボンド遊び等非行が横行するように

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)

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旧・奈良監獄(写真:dango k / PIXTA)
NHKの連続テレビ小説『虎に翼』が放送以来、好調をキープし、まもなく最終回を迎える。毎朝の放送のたびに、SNSでも大きな話題となっているようだ。主人公・佐田寅子(ともこ)のモデルとなっているのが、女性初の弁護士で、女性初の裁判所長となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)である。実際にはどんな人物だったのか。解説を行っていきたい。

アメリカを参考に設置した「家庭裁判所」

「アメリカには、ファミリー・コートと呼ばれる裁判所があるらしい」

昭和23(1948)年、三淵嘉子が弁護士から裁判官に転身しようとしていた時期に、最高裁民事局の会議でそんな話題が出たと、嘉子はのちに回想している。

アメリカの「ファミリー・コート」では、家事部と少年部が連携しながら、家庭に関する問題を引き受けるのだという。

日本でも家庭裁判所を作るべきではないか。そんな議論のなかで、すでに少年事件の審判や保護を行う「少年審判所」があったため、「いくつも裁判所があるのはまずい」という慎重な意見も出た。だが、少年審判所は終戦時で全国18カ所しかなく、十分な対応はできていないのが、実情だった。

最高裁民事局で議論した結果、「家庭裁判所の設置に賛成」で意見はまとまった。嘉子も賛成している。全国49カ所に家庭裁判所が作られたのは、その翌年の昭和24(1949)年1月1日のことだった。

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