損保大手4社が競合他社の「機密情報」も取得か 大規模な契約者情報の漏洩だけではなかった
約250万件に及ぶ大規模な契約者情報の漏洩が発覚した損害保険業界で、競合他社の「機密情報」を大手4社が取得し利用していた疑いがあることが新たにわかった。
機密情報とは火災保険などの商品改定の素案や、補償条件などを定めた引き受け基準の規定集などのこと。
不正競争防止法違反に問われる可能性も
そうした他社の内部情報を取得し、自社の営業活動や商品戦略に一部利用していたとみられ、不正競争防止法違反に問われる可能性がある。
大手4社とは、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。
複数の関係者によると、各社の営業部門や商品部門などの社員が、競合他社は補償の条件をどのように定め、見直しがあった場合はどう変更しているかや、今後の商品改定の計画や内容はどうなっているかなどを探るために、複数の保険会社と取引している乗り合い代理店などを通じて、内部情報を取得していたという。
そうした情報は、自社が競争優位に立つために利用する場合と、自社だけが突出した基準の設定にならないように利用する場合があったようだ。
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