「コメが消えた夏」日本人が代わりに爆買いした物 データでわかった「令和の米騒動」の実態

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2023年以降の月別の推移をみると、コメの購入金額は2023年10月に前月よりも137円高い2388円となった。10月は新米の流通が本格化する時期であることから、新米の値上がりで金額が伸長したのだろう。値上がりしたのは、肥料や燃料の価格といったコメの生産コストが上昇したためとみられる。

その後も購入金額は増加傾向にあり、2024年7月には前年7月よりも500円近く高い2788円となった。また購入率は、おもち料理の増える1月には落ち込むなど季節性が見られるものの前年同期よりは高い状態が続き、2024年3月以降は20%以上を維持している。コメの価格が上昇するなかでも、コメを買う人は増えていることがわかった。

パンや麺類といった小麦系の主食の価格が2022年ごろより上昇傾向にあったこともあり、多少値上がりしたとはいえコメのコスパのよさが支持されているようだ。

店頭で起きたコメの品薄

店頭での品薄状況を確認するため、全国約6000店舗の販売動向を追っている「インテージSRI+」から、スーパーマーケットにおけるコメの販売金額と商品数の前年比を見てみたい。

コメの販売金額は2024年に入ってから増加を続け、2024年8月5日週には前年比179.9%にまで伸長。8月8日に南海トラフ地震の臨時情報が発表されたことが影響したようだ。備蓄のためにコメを購入する動きだけではなく、店頭で品薄となっているという情報が拡散し、パニック買いも起きたものとうかがえる。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事