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“ランチ自転車”で仕掛ける社内ムーヴメント Retty CEO武田和也×リクナビNEXT編集長細野真悟

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細野 リクナビの調査で、社内活性化の取り組みをどう導入すればいいか悩む企業が増えていることがわかりました。「ランチ自転車」という成功事例をもつRettyさんとして、取り組みを導入するコツを教えてください。

武田 ポイントとしては、その会社が目指すビジョンやゴールにちゃんとひもづけられているか?をおさえるのが重要だと思います。また、施策じゃなくやりたいことを実現するためには何をしたらいいか?と考える方が早いと思います。

それから、一度決めたら半年は続けて、習慣化させるのもポイントです。たとえば、弊社でいえば、「いいごはんの会」という企画を毎月15日にやっていて、習慣化するまでは大変だったのですが、慣れてくると、15日が近づくと自発的に準備するような自然な流れができます。この流れができるには、大体半年ぐらいかかります。そうやって定着させていくことも秘訣だと思います。

 

今年の新設部門は、時代を反映している

細野 今年度の「グッド・アクション」では、ウェルネス部門が加わります。労基法の改正、ストレスチェックの義務化が始動するなど、今後、社員の総合的な健康に対しての企業の役割が強まってきます。経営者としてご意見はありますか?

武田 こうした流れに異論はなく、社員は会社の資産そのものだと考えています。社員が健康で、いきいき働けて、この会社が好きだと思ってもらえるような会社づくりを重要視したいと思っています。Rettyは、外食の楽しみプラス健康であれ!と。

細野 社員の命を守るなどマイナスをゼロにする基本的な取り組みは法制化されて良い。これはひとつの軸としてどの企業も最低限やるべきことですよね。

Rettyさんの「ランチ自転車」は、ゼロをどんどんプラスにする取り組みでしょう。「ランチタクシー」を検討するなど、これからもいろんな取り組みを導入し、更新し続けることで、会社の文化を築きながら、PDCAの良い流れができると思うんです。

社員の健康を公的な面で支え、別の視点では、いかに社員が働きやすいかを考えていく。この2段階の考え方が理想なのではないでしょうか。

武田 ありがとうございます。具体的には、Rettyは「外食」と「健康」の両立をさらに意識したいと考えています。今後は、そのための新しい制度を構築していきたいですね。

 

“ランチ自転車で考え方が変わった”

櫻井洋一郎さん(SE)
大手電子機器メーカーを経て、2013年Rettyに入社。 ランチ自転車の利用頻度は、週に2回。

前職では、社員食堂やファストフード店で適当にランチを済ませるのが日課だっという櫻井さん。Rettyでランチ自転車に出会い、「そこまでやるのか」とカルチャーショックを受けたそう。
「いまでは、おいしいものを求める気持ちは強まり、食に妥協しなくなりました。仕事のモチベーションにもなるし、実際に自社のサイトに掲載されている店の地図を頼りに行っているので、サービスの改善にも役立っています」。名刺にある肩書は「日本酒担当」。実はこれ、業務に関係なく好きなものを書いているのだそうだ。行きたいお店のリストはなんと3,000件。
Rettyの社内活性化の取り組みはやはりうまく機能しているようだ。

 

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