実際の例として、健康診断を間近に控えたカフェ好きの女性Dさんの内省を見てみましょう。
①具体的に何があったのか?
7月9日のランチタイム、お気に入りのカフェに同僚のTさんと一緒に入ったが、いつもは追加で買ってしまう、レジ横に並んだ美味しそうな焼き菓子を、買わずに我慢することができた。
②なぜそれができたのか?
ウエストが気になってきたし、最近、体重が増えやすくなったような気がするから。また、今度、健康診断もあるので、それまでには少し絞ったほうがいいと考えたから。
③いま、素直にどう感じているか?
お菓子を我慢できたことはうれしい。自分もやればできるな、と思う。ただ、このまま健康診断を受けるのはちょっと不安。少しは運動をしないとまずいかなと思う。
④明日からどんな工夫をしてみるか?
お菓子を我慢するだけじゃ足りないかもしれない。最近、体を動かしていないから、健康のためにも少し運動をしてみよう。とりあえず明日から、会社ではエレベーターを使わず、階段を歩いてみることにしよう。
「内省」は「反省」とは違うもの
ここでいう「内省」は、「反省」とは違います。
反省のように「できなかったこと」を振り返って原因を探っていくのは苦しい作業ですが、「できたこと」を振り返って内省するのは、むしろ楽しい作業なのです。
そして、さらによくするための工夫や発見があれば、もっとうれしくなりますよね。
考えついた工夫を実践したら、またさらに「できたこと」が増えていくのですから。これを繰り返すことで、自分をポジティブに変化させていくことができます。
また、日々の中で書き出した「できたこと」には、あなたの価値観が表れます。1週間分の「できたこと」はつまり、あなたが人生の中で大切にしていることの集まりです。それを通じて自分を深く知ることは、とても意味のあることなのです。
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