"数学的"に解明、「頭悪い」と思われる文章2大原因 「1行で表現」「塊」の意識だけで、書くスキル激変

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誤解がないように先にお伝えしますが、私は文章に数字や数式を使うことを推奨するわけではありません。ヒントが数学に隠されているといっても、数学ではなく「数学的な記述」に注目することを提案しています。

文章は「これ以上削ぎ落とせない」のがベスト

まずはお手本となる「数学的な記述」をご覧ください。ここでは数学の理解が目的ではないので、ざっと眺める程度で問題ありません。

半径5cmの円における、円周の長さを求める。
 
円周の長さを求める公式は次の通り。
円周の長さ=2πr
(πは円周率、rは円の半径)
 
R=5であるから
円周の長さ=2πr =10π
 
仮に円周率を3.14とすると、
円周の長さ=10π=31.4(cm)

それでは、この「数学的な記述」を手がかりに、「頭悪そう」と思われてしまう文章の問題点を紐解いていきましょう。

まずは1つ目の問題点です。

問題点①文章がダラダラと長すぎる
大変申し訳ないのですが、明日の打ち合わせについてお願いがあるのですが、10時からの予定でしたが、重要なアポが入っていたということを忘れてしまっておりまして、すみませんが11時からに変更ということにしていただきたいのですが難しいでしょうか。本当に申し訳ございません。

これは悪い例です。1文が長すぎて、冗長な印象を与えてしまいます。

一方で、先の数学の論述は、非常にすっきりとした印象があったのではないでしょうか。数学の論述に無駄な1行や無駄な文字の使用は許されません。徹底的に少ない情報で論じることが正義なのです。

そこから導き出される1つ目の問題点の解決策は、

すべて1行で表現する

です。「これ以上削ぎ落とす情報がない状態」を目指します。

この点に注意して先ほどの悪い例を修正すると、次のようになります。

明日の打ち合わせについてお願いがあります。
10時から別の重要なアポがあることを失念しておりました。
そのため、スタート時間を11時に変更していただくことは可能でしょうか。

だいぶ読みやすくなったのではないでしょうか。短い文章だとその効果がわかりにくいかもしれませんが、長い文章で「すべて1行で表現する」を徹底すると、読み手に与えるストレスは激減します。

情報を限界まで削ぎ落とせたら、次は「行間の距離」を考えます。ある1行とある1行の間は遠いのか、近いのか、という感覚です。すると、2つ目の問題点が見えてきます。

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