有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

見せ場なかった中国「全人代」の本当は怖い中身 「首相会見の中止」だけでない習近平への超集権

7分で読める 有料会員限定
2/3 PAGES

しかし、GDP(国内総生産)の3割を占めると言われる不動産の低迷が長期化し、個人消費も振るわないなかで、2024年に同じ結果を出すのは簡単ではない。2023年1〜12月の不動産開発投資は前年同期比9.6%減、不動産販売は同8.5%減となり、ともに1〜11月から下落幅が広がった。

政府は銀行に不動産デベロッパー向け融資を増やすよう求めたり、住宅ローン金利を引き下げたりしてテコ入れに懸命だ。だが、その効果はあまり見られない。1月のデータは2月と合わせて3月18日に発表される予定だが、民間が集計した不動産大手100社の1月の新築住宅販売額は前年同月比34.2%減だった。

中国の総人口は2022年に減少に転じており、住宅の購入層である若年人口も今後は大きく減少の一途だ。住宅需要は構造的に低下し、その価格にも強い下押し圧力がかかる。中国では家計資産の7割が不動産なだけに、消費マインドへの打撃は大きい。

こうした状況を踏まえIMF(国際通貨基金)は2024年の中国経済の実質成長率を前年比4.6%増と予想。2025年以降も成長率が低下し、ほどなく4%を割ると見込んでいる。全人代では、こうした状況を打開するような力強いメッセージは出されなかった。

そもそも2020年に習近平主席は「2035年に中国のGDPと1人当たりの収入を2020年比で倍にすることは可能だ」と宣言しており、実現のためには平均で年率4.7%以上の成長を続けることが必要だとされる。この目標を変えない限り「5%前後」は言い続ける必要があり、実現に向けて財政政策で景気を下支えするしかない。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数