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日米女性労働者たちの『女工哀史』と異なる一面 『焼き芋とドーナツ』書評

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焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史(湯澤規子 著/角川書店/2420円/368ページ)
[著者プロフィル]湯澤規子(ゆざわ・のりこ)/1974年生まれ。法政大学教授。博士(文学)。「生きる」をテーマに、地理学、歴史学、経済学の視点からフィールドワークを行っている。著書に『在来産業と家族の地域史』『胃袋の近代』『7袋のポテトチップス』『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』など。

主に女性が担ってきた家事やケア労働を社会が見直し始めたのは、20世紀後半以降の話だ。

哲学者のイヴァン・イリイチは「シャドウワーク(陰の労働)」という概念を唱え、ほかにも多くの研究者が女性の無償労働を可視化する努力を続けてきた。それ以前の近代産業社会の労働と経済の世界では長らく、女性の労働は取るに足らないものと見なされた。『女工哀史』など男性作家が記した一部のルポルタージュを除き、存在していたはずの女性労働者たちの声や姿は現代の私たちには見えにくい。

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