「自由にやってきた40~50代」に何も残らない理由 地味でも自分に「軸」を持ち人とつながろう

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

最近では、管理職の専門家を外から招くスタートアップの話もよく聞きます。事業が軌道に乗り従業員が増えると、それをマネジメントする人が必要になり、その道の専門家に来てもらうというわけです。Googleはその典型でしょう。創業者はラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの2人ですが、のちにエリック・シュミットという著名な経営者にCEOとして入ってもらいました。

管理職=偉い、という時代でもなくなりました。昭和の時代の管理職といえば、年功序列で偉くなり、ひたすら書類にハンコを押すというイメージでした。平成の時代は、部下に厳しいノルマを課して叱咤激励。

令和の時代はそのどちらでもなく、チームの力をより引き出し、人間関係の調和を図ることが求められています。これも一つの専門職です。広い意味でのコミュニティマネジメントと言ってもいいでしょう。AI時代に生き残る可能性の高い仕事でもあると思います。

自分の中に「軸」を持とう

コミュニティマネジメントは、人生100年時代に必要な能力の一つです。ライフ・シフトといっても、いきなりステージを変えるのはそう簡単ではありません。昭和の営業マンがある日突然、DXができるようにはなりません。ただ、自分の中で軸を持って対人関係を築いていくことは、スムーズな移行を助けます。

「軸を持つ」とは、たとえば私の場合なら「ものを書くこと」でしょうか。テーマは時代によってどんどん変わります。当初はITが大きなテーマでしたが、テクノロジーがカバーする領域はここ20年、SNSやAIの登場で格段に広がりました。その広がりに自分も合わせていっているという感じです。

もちろん中学生や高校生の段階で、何か明確にやりたいことが見つかっている子は少数でしょう。「ずっとクリエイティブな仕事がしたい」「ものづくりがしたい」といった漠然としたものでいいと思います。いずれにしても自分の中に何かしら軸がないと、何をやっていいかわからない。社会に出ても、結局はリスキリングなどという世の中の流れに振り回されるだけになってしまいます。

次ページハードワークを厭わず働く時期もあっていい
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事