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ハウステンボスを変えた「澤田イズム」の凄み 再建を託され「なんでもあり」テーマパークに

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この夏、コロナが明けて、ハウステンボスに強烈な人波が押し寄せている。

人気のVR(仮想現実)ジェットコースターは3時間待ちだ。

コロナ明けで人が戻った観光施設は数知れない。

だが、私が今回、ハウステンボスを取り上げるのは訳がある。

やはり、この巨大施設は強い吸引力を持っている。

それを築き上げたのは、昨年まで12年間、同社株の6割強を保有していたHISの創業者、澤田秀雄氏にほかならない。

「創造と破壊」の経営者

孫正義氏と並んで、日本を代表する平成ベンチャー経営者の一人。だが、孫氏同様、毀誉褒貶(きよほうへん)が激しい。業界の常識を覆す構想をぶち上げ、失敗もするが、それを打ち消すほどの勝利もかっさらう。

要は「創造と破壊」の経営者なのだ。せこい出世競争をすり抜けてきた大企業のサラリーマン社長とはスケールが違う。

その澤田氏がハウステンボスに乗り込んだ時、そこは廃墟と化していた。

東京ディズニーランドの約2倍という広大な敷地に、オランダの街を再現した建物と、チューリップなどの花が一面に広がる。

そこには創業者、神近義邦氏の思いが込められていた。オランダの美しい街並みに感動して、長崎オランダ村を開園したことが始まりだった。だが日本料理店を改装した小規模な施設で物足りない。

そこで神近氏は興銀など大手銀行に食い込み、2200億円もの資金を借りて1992年にハウステンボスをオープンさせる。

オランダ政府の協力も得て、建物を忠実に再現、細部にこだわるため、オランダから職人まで連れてきた。ハウステンボスとはオランダ語で「森の家」を意味し、宮殿の名称にもなっている。まさに、長崎の地に、オランダの街を再現してしまったのだ。

ところが、である。

まったく客足が伸びず、あっという間に経営が崖っぷちに追い込まれる。

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