「無形投資」増加の一方で経済に起こっていること 今の世界は別種の経済への移行の途中にある

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データを分析する人たち
長期的な成長が鈍化している無形資産への投資。要因はどこにあるのか(写真:metamorworks/PIXTA)
ソフトウェア、データ、研究開発、設計、ブランド、研修などの無形資産への投資は何十年にもわたり着実に増大し続けてきた。一方、金融危機の頃から、無形投資の長期的な成長は鈍化しているという。一体、経済のフロンティアで何が起こっているのか?
『フィナンシャル・タイムズ』ベスト経済書として話題となった『無形資産が経済を支配する』の著者による最新刊『無形資産経済 見えてきた5つの壁』から一部抜粋・編集のうえお届けする。

無形投資へのシフト

無形資産が経済を支配する中、経済活動は経済停滞・格差拡大・機能不全の競争などの壁に直面している。われわれは、世界が、ある種類の経済から別種の経済への不完全かつ道半ばで力尽きようとする移行の途中にあるのだと考えている。

『無形資産経済 見えてきた5つの壁』(書影をクリックすると、Amazonのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

この生まれつつある経済は、技術、インターネット、ビッグデータ、その他『ワイアード』誌最新号の表紙に出るようなものには皮相的にしか基づいていない。じつはそれは、資本の性質の長期的変化とその経済的な含意に依存している。具体的には、われわれは現在の問題が次の理由で生じていると考える。

・資本の性質が変わり企業はますます(ほとんど計測されない)無形資産に投資していること

・この無形資産の成長が過去数十年で低下したこと

・無形資産がもたらした課題をわれわれがまだ軽減できていないこと。また投資に生じつつある障壁を克服できていないこと

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