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未完成なのに大反響「自動焦点アイウェア」の正体 HOYA発ベンチャーが「視覚で悩む人」向けに開発

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見た目は眼鏡のようだが、眼鏡とは異なる目的を持つ「ViXion01」。近未来的な外観とは裏腹に、実用的な技術が盛り込まれている(写真:ViXion)

大企業で事業継続できなかった技術をベースにした製品が今、密かに話題を呼んでいる。

光学テクノロジベンチャーのViXionは6月下旬から、クラウドファンディングを通じて、同社が開発した「ViXion01」への出資を募っている。目標額500万円を早々に突破し、すでに2.8億円を超える支援を得た。予想以上の反響から、現在は部品調達がどこまでできるか検証が必要になるほどの状況にあるという。

見る距離に応じてピントを自動調整

見た目は眼鏡のようなViXion01は、眼のピント調節をサポートするウェアラブルデバイスだ。

見る対象物からおよそ50センチの距離で一度ピントを合わせると、それ以降、対象物からの距離に応じてレンズが自動的にピントを合わせ続けてくれる。利用者は近距離で長時間ものを見続けるような作業を行っても、眼が疲れにくい。

レンズの光学特性は、眼鏡の度数に当たる視度矯正の範囲で表現すると、±15度に相当する幅広さを有している。そのため近視、遠視、老眼が強い人にとっても大幅な負担軽減になる。乱視補正には現時点では対応していない。同種の技術トライアルを行っている海外ベンチャーもあるが、製品化はViXion01が初という。

核となっているのは、電子制御で焦点距離を変化させる技術だ。詳細は明らかにされていないが、電極の配置や電圧制御などでレンズ特性が変化する、流体レンズの一種を用いているとみられる。前述したように調整可能な焦点距離の範囲が広く、その範囲内で正確に電子制御できる。

実はこの技術、一度製品化にこぎ着けたものの、事業を続けることは難しいと判断されたものだ。なぜ今、クラウドファンディングという手法を用いて新たな製品化に至ったのか。

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【ルーツはHOYAの技術】

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