早くも暗雲「札幌ドーム」やっぱり"甘かった試算" 建設から「20年以上」が経過し、老巧化も激しい
今年から“新たなスタート”を切った札幌ドーム(以下ドーム)にはどんな未来が待っているのだろうか……。日本ハムが新球場に移転後の経営に関して札幌市から楽観的とも言われる試算もでていたが、市民が懸念していた通り早くも暗雲が立ち込めている。
期待されていた「新モード」でのコンサート
ドームを支えてきた日本ハムが今季から北広島市のエスコンフィールド北海道(以下エスコン)へ移転した。“日本ハムなき”今後の収益の柱として期待されていたのが「新モード」でのコンサート開催だった。しかし、蓋を開けてみると今年の利用が1件も決まっていないことが明らかになった。
「(ドーム側は)新モードには自信を持っており、初年度は最低6件、実績と評判によっては10件超のコンサートが開催可能と踏んでいた。しかし6月末でこの状態なら年内の開催は難しいかもしれない。考えが甘かったとしか言いようがない」(大手広告代理店関係者)
3月から導入された新モードは、ドーム内を暗幕で仕切り2万人以下のコンサートなどのイベントに対応しようというもの。機材の設置などで総事業費は約10億円にのぼると言われる。