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「どの世代よりも苦しい」悩む40代に伝えたいこと 就職氷河期に就職し、ロールモデルのない悲哀

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  • 河合 薫 健康社会学者・博士、気象予報士

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会社は若手活用の流れの真っ只中、上の世代にロールモデルはいない(写真:ふじよ/PIXTA)
中年期の危機、ミッドライフクライシス、思秋期――。40代はキャリアの節目の年齢としてとらえられます。特に今の40代は就職氷河期に就職活動をし、生きること、そしてキャリア形成にもがいてきました。ふと立ち止まると頭をよぎる「自分は何者かになれたのか?」という思い……。900人超にインタビューを行い、働く人たちの思いを聞き出してきた健康社会学者の河合薫氏が、鋭く、そして温かく40代のキャリアを考察します。
河合氏の新刊『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』(ワニブックスPLUS新書)より一部抜粋・編集のうえ、お届けします。

ただ一生懸命生きてきただけなのに…

【証言 大手マスコミ勤務シンドウさん(仮名)42歳)】

「年功序列も年功賃金も僕たちの世代には関係ありません。年下が上司になり、賃金がこの先上がる見込みもない。上の世代は『課長代理』とか『課長待遇』とかとりあえずは肩書きがあるけど、僕たちには代理の席すら空いてません。管理職なのに部下なしって、貴族並みのご身分ですよね。『俺はラインじゃないから〜』とかって自由きままに好きなことやってるし。そのくせ管理職面して口を出す。

役職定年になると給料下がるとか文句言ってますけど、それだけたくさんもらっていたわけだから。僕には逃げ切り世代にしかみえません。僕たちは上の世代と同じレールに乗ったつもりだったけど、途中から消えてしまった。ロールモデルがいないと、キャリアパスが見えない。っていうか、この年になるとキャリアパスがあるのかさえわからなくて。お先真っ暗です」

シンドウさんは厳しい採用状況の中、どうしても「マスコミで仕事をする夢」を諦めきれず就職浪人を経て入社の切符をゲットしました。月残業100時間超なんて当たり前だったけど、やりがいのある仕事だったのでへっちゃらでした。「自分は必要とされてる人間なんだ」と思えた。その気持ちが、「もっともっと」と前に進むエナジーに変換されたそうです。

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【「この先どうすりゃいいんだ?」】

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