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マスク氏を「クレイジー」と評する人に欠けた視点 世界を席巻する「究極の仮説」がテスラを生んだ

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  • 竹内 薫 理学博士/サイエンス作家

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革命を起こし続けるイーロン・マスク氏。一見、突拍子もないことをしているようで、実は「仮説検証」の達人だといいます(写真:ブルームバーグ)
2022年の終わりに登場して、またたく間に一世を風靡するようになった対話型AIのチャットGPT。どんどん使えという人もいれば、危険だから禁止すべきだと主張する人もいて、世界中が大騒ぎになっています。そんな中でも時代の流れを確実にとらえ、主体的かつ柔軟に意思決定でき、行動でき、成果を上げ続けている企業やビジネスパーソンもいます。
そうした仕事ができる人の能力とは、はたして生まれ持った才能なのでしょうか。仕事ができる人や思い通りの人生を歩んでいる人とそうでない人の違いはたった1つ。それは、すべての物事に対して「仮説」の思考をするかしないかだけなのです。
その「仮説思考」の組み立て方を、サイエンス作家・竹内薫氏の新刊『AI時代を生き抜くための仮説脳』より一部抜粋・編集のうえ、お届けします。

ジョブズが立てた未来を創造する仮説

ビジネスで大成功を収めたり、大きな利益を生むには、時に運や才能も必要なのかもしれません。もっといえば、「たまたま立てた仮説がうまくいった」「本能的にやってみたらうまくいっちゃった」こんなことだってあるのが世の中だからです。

ですが、そうした運や才能とは縁がないけれど、それでも自分の力で少しでも未来を変えたいと考えているビジネスパーソンであれば、やはり仮説力を磨くに越したことはありません。なぜなら、仮説というのは立て方によっては大きなイノベーションを起こす力を持っているからです。

ここで1つ、そのよい例をご紹介しましょう。多くの皆さんが使っているスマホの「iPhone」。これを世に送り出したのはいわずと知れたアップル社のスティーブ・ジョブズですよね。ジョブズによって2007年に発表されたiPhoneですが、いったいどのようにして生まれたのか、ご存じでしょうか。ジョブズがiPhoneをこの世に送り出すことができたのは運でしょうか、それとも才能でしょうか。

私はこのどちらでもないと考えています。ジョブズとは、「未来を創造するための仮説」を立てる天才だったということです。

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【ジョブズは決して未来を予見したわけではない】

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