人類を待ち受ける破滅的な大惨事
これからの90年の目撃証言をすることになる人たちのことがわたしは心配だ。
人類が今の生活を続けたら、世界はどうなるだろうか。最新の科学的な知見では、生物界の崩壊が行き着く先であることが示唆されている。
現に崩壊はすでに始まっており、その勢いは増すことこそあれど、衰えることはないと予想される。自然界の衰退の影響は、規模も範囲も、連鎖的にどんどん拡大するだろう。
わたしたちが頼りにしているあらゆること――地球の環境がこれまでずっと無償で提供してくれていたあらゆるサービス――が滞ったり、完全に消えたりし始める恐れがある。
そのときに起こる大惨事は、チェルノブイリの事故をはじめ、人類がこれまでに経験したどんな災害もかすんで見えるほど、破滅的なものになるだろう。
家屋の浸水とか、竜巻の大型化とか、夏の山火事とかいうレベルではとうていすまない。その惨事に遭遇した世代はもちろん、続く世代においても、すべての人々の生活の質が不可逆的に低下するだろう。



















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