つまるところ、「純コリアン」というのも想像上の存在で、「純中国人」「純モンゴル人」にしても、またしかりなのである(ただ、自分のDNAや由来の一部を憎み蔑むという謎の習性は、多くの民族で見られる現象でもある)。
もちろん、国家や民族は、生物的DNAではなく、自分および自分が所属する集団は何であるかという主観的認識と、政治的プロパガンダに大きく左右される。また、どこの民族も「内集団バイアス」があり、隣近所より自分たちが優れていると思いたがるし、どこの国にもその起源を語る神話がある。
だからこそ、教養ある態度を身につけるには、歴史と神話の境を知ることが重要なのだが、2022年の今になっても、古代の神話と歴史を混同し、排他的アイデンティティをつくってしまった人たちが、ヤフコメなどで人種差別的な書き込みをしては、規約違反で消去されてしまうのである。
あなたもムーギー・キムさんも、DNAはほぼ同じ!
ともあれ今回は、科学的なファクトに基づく数多くの学術論文をまとめた日韓の人種的共通性について、新刊『そっか、日本と韓国って、そういう国だったのか。』から抜粋して紹介させていただいた。
これを機に、「この記事を読んでいる自分と、ヤフコメ欄で黒焦げに炎上しているムーギー・キムさんのDNAは、ほぼ一緒かぁ……」と、私への親近感と好感度が爆上がりすることを、祈念する次第である。
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