──投資先として東京機械を選んだ理由は。
日頃から国内上場企業のPBR(株価純資産倍率)などに着目し、投資対象の検討をしている。東京機械は当時PBRが0.3倍で、非常に割安だった。また、私の父親がマレーシアで印刷工場をやっていて、輪転機に関心があった。
──保有目的を「純投資」から「支配権の取得」へ即座に変えたのは。
最初は経営支配権を取得しようとは思っていなかった。保有割合が8%超(子会社との共同保有割合)に達したときも「純投資」だと考えていた。が、15%超になると「純投資」のままでは不自然では、と思い悩んだ。そこで変更報告書を出す際、保有目的を変えた。
──東京機械が「これ以上買うな」と言った後にも同社株を買い続けました。
それはADCの株主の利益を守らなければならないからだ。ここまで資金をつぎ込んでいる中で防衛策が発動されてしまうとADC株主の利益が毀損される。だから発動させないよう、8月以降も少しずつだが買い続けた。
日本市場にダメージ
──臨時総会では、東京機械はADCを「議案の当事者」とし、議決権を行使させませんでした。
ADCは正当に市場で買っているのに、その価値が強制的に毀損されようとしており、反対する権利すら奪われた。こんなアンフェアなことがまかり通れば、日本市場は海外の投資家から相手にされなくなる。
議決権を奪う行為は世界的にも聞いたことがない。資本主義を何だと思っているのか。前例がつくられてしまうことによる、日本の株式市場が受けるダメージを心配すべきだ。
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