有料会員登録
ビジネス #買収防衛策めぐり壮絶バトル

「輪転機事業に関心あり 経営プランも持っている」 インタビュー/アジア開発キャピタル(ADC) アンセム・ウォン 社長

3分で読める 会員登録で読める
Anselm Wong 1985年マレーシア生まれ。国費留学生として2005年来日。09年に高専を卒業後、慶応大学法学部入学。13年12月に新鴻基(サンフンカイ)傘下の企業に入社。15年3月アジア開発キャピタル入社。同7月執行役員副社長。16年取締役副社長。20年12月から現職。(撮影:尾形文繁)
アジア開発キャピタル(ADC)のアンセム・ウォン社長(36)は、東京機械製作所が買収防衛策を導入したことや、臨時株主総会でADCに議決権の行使を許さなかったことに強い危惧を覚えている。

──投資先として東京機械を選んだ理由は。

日頃から国内上場企業のPBR(株価純資産倍率)などに着目し、投資対象の検討をしている。東京機械は当時PBRが0.3倍で、非常に割安だった。また、私の父親がマレーシアで印刷工場をやっていて、輪転機に関心があった。

──保有目的を「純投資」から「支配権の取得」へ即座に変えたのは。

最初は経営支配権を取得しようとは思っていなかった。保有割合が8%超(子会社との共同保有割合)に達したときも「純投資」だと考えていた。が、15%超になると「純投資」のままでは不自然では、と思い悩んだ。そこで変更報告書を出す際、保有目的を変えた。

──東京機械が「これ以上買うな」と言った後にも同社株を買い続けました。

それはADCの株主の利益を守らなければならないからだ。ここまで資金をつぎ込んでいる中で防衛策が発動されてしまうとADC株主の利益が毀損される。だから発動させないよう、8月以降も少しずつだが買い続けた。

日本市場にダメージ

──臨時総会では、東京機械はADCを「議案の当事者」とし、議決権を行使させませんでした。

ADCは正当に市場で買っているのに、その価値が強制的に毀損されようとしており、反対する権利すら奪われた。こんなアンフェアなことがまかり通れば、日本市場は海外の投資家から相手にされなくなる。

議決権を奪う行為は世界的にも聞いたことがない。資本主義を何だと思っているのか。前例がつくられてしまうことによる、日本の株式市場が受けるダメージを心配すべきだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数