米国株は異常と言っていいほどの強さを見せている。米国株が世界の株式市場を牽引しているのは明らかだ。この株価上昇をバブルと言いたい人がいるのも無理はない。だが、米国株の上昇トレンドは継続し、2030年ごろには、NYダウは10万ドルに乗せる可能性もある。
これまでの株価上昇の主な背景は低金利と株式資本主義だ。FRB(米連邦準備制度理事会)と米国内投資家による米国債の購入で米国の金利は低下している。その結果、企業は資金調達が容易になり、株主還元を積極化し始めた。15年以降の6年間で米国企業の利益は総額6兆ドルだ。これに対し株主還元も6兆ドルと同水準。半分は配当で、半分は自社株買いだ。つまり米国企業は儲けたものをすべて株主に吐き出したことになる。
自社株買いなどの株主還元を続けることによって起こるのが、ROE(自己資本利益率)の上昇である。低金利の下で借金によるレバレッジを高めることで自社株買いが起こり、財務体質は悪化するものの株価が上昇していくという循環が生まれている。
また、株価を上昇させることによって総需要をつくり出そうという、株式資本主義もある。昨今の技術革新によって生産性が高まり、供給力が劇的に伸びている。供給力増加見合いの需要をつくらないとデフレになってしまう。あるいはゼロ金利、マイナス金利に陥ってしまう。この急激な技術革新の下での生産性上昇、イコール供給力の増加に対して、政府が需要をつくり出すことが必要で、需要創造に向けた政策が続くことによって、株価が上昇していく。その礎の1つでもあるのが、中央銀行による低金利政策であり、資産価格の上昇という推進力だ。これが株式資本主義の現実である。
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