一橋大学 CFO教育研究センター長 伊藤邦雄
「使い倒しがいのある改訂」
コード改訂を経営改善に使い倒せばよい。最たる例は取締役がどのような能力を持っているか、その分布を示す「スキルマトリックス」の導入だ。
しかるべき経営や戦略の方向性とスキル分布が合致していないといけない。またマトリックスのカテゴリーの設け方に「どのような能力を重視しているか」という投資家へのメッセージを込めることができる。
マトリックスの活用は取締役にとどまらない。執行役員に当てはめることも考えられる。執行役員の中で、育っていない人材が「見える化」できるからだ。
人材を「見える化」
人的資本への投資と開示も経営に生かせる。2020年9月に公表した「人材版伊藤レポート」の観点がコードに入った格好だ。今後向かうべきビジネスモデルと現在の人材構成には大体ギャップがある。メンバーシップ型雇用を続けてきた日本企業は自社で育てないといけない。人的資本への投資を開示することで、現在足りない人材も「見える化」できる。
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が入ったことも重要だ。気候関連の情報開示をどのように行うかが、今後ますます大事になる。
日本企業のうちTCFDへの賛同企業は400社超と世界最大で、ジャパンサクセス(日本の成功事例)と呼ばれている。ただ英米での賛同社数の伸びがすごい。数はパワーであり、賛同数が増えれば世界での発言権が大きくなる。コード改訂を機に、賛同する日本企業が大きく増えることにつながればいい。
京都大学 大学院経営管理研究部 特任教授 川北英隆
「枠組みは整った、あとは中身」
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