──サステナビリティを社内にどのように浸透させていますか。
創業者の立石一真が1959年に制定した社憲(会社の憲法)「われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう」と、3つの価値観(ソーシャルニーズの創造、絶えざるチャレンジ、人間性の尊重)が企業理念だ。社内では企業理念の実践、事業の推進、サステナビリティの推進を同義語と位置づけている。事業活動を通じて社会的課題を解決することがサステナビリティに結び付くので理解しやすい。
──ランキング評価で高かったのは企業統治と環境です。
当社は監査役会設置会社を選択しているが、取締役会の監督機能強化のため、社外取締役が長を務める4つの諮問委員会を設置したハイブリッド型の企業統治構造だ。とくに社長指名諮問委員会は毎年、次年度の社長候補者を決定、透明性と客観性と適時性を高めている。
環境では、自社の事業活動を通じた環境負荷の低減でエネルギー・資源生産性を向上させる一方、社会に有用な商品・サービス提供により環境貢献を拡大させている。2020年度は、CO2削減目標の(16年度比)4%削減を大きく上回る50%削減を達成できた。これは省エネ、再エネへの転換に加え、事業ポートフォリオの組み替えによって削減できた面もある。
──女性活用面は未達です。
女性の20年度管理職比率で8%目標を掲げたが、6.7%に終わった。女性リーダー層のキャリア採用や女性対象のリーダー研修など取り組みを加速させる。
脱炭素目標を前倒しへ
──22年度からの長期ビジョンに盛り込まれるサステナビリティの基本的な考え方は。
過去からの延長線上ではスピードが遅すぎる。次なる10年の大きな課題は気候変動、経済格差、高齢化。この3つの解決に本業を通じてどう貢献できるかだ。気候変動ではカーボンネットゼロの目標年次を従来の50年から前倒ししたい。高齢化にはヘルスケア事業で貢献、格差解消にはオートメーションの力を活用する。育った環境などで働く機会が固定化している現状を踏まえ、技能や知識の不足をロボットと一緒に働くことにより補い、就労機会を是正したい。
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