有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #ニュースの核心

緑の党が台風の目となる独メルケル後継争い 野党の中で支持率上昇が顕著

4分で読める 会員登録で読める
  • 中村 稔 東洋経済 編集委員

16年にわたってドイツの首相を務めてきたメルケル氏の後任が誰になるかは今年の焦点の1つだが、それを決する9月26日の連邦議会の総選挙に向け、主要政党の首相候補が出そろった。

メルケル首相は総選挙に出馬せず、政界引退が決まっている。同氏が所属する最大与党CDU(キリスト教民主同盟)とその姉妹政党CSU(キリスト教社会同盟)は4月20日、CDUのラシェット党首を首相候補に選出。CDU・CSUと大連立を組むSPD(社会民主党)は昨年8月にショルツ財務相で決めている。

一方、野党の中で支持率上昇が顕著な緑の党は4月19日、共同代表の一人で女性のベアボック氏を首相候補に選んだ。その後の世論調査では、同党が支持率でCDU・CSUを逆転して首位に浮上する結果も出ている。選挙戦で同党が台風の目になるのは確実で、「ベアボック首相」誕生のシナリオすら現実味を帯びてきた。

緑の党躍進の要因は何か。まず、新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、ワクチン接種の遅れ、行動規制の長期化、マスク調達に絡む汚職疑惑で政府与党に対する国民の不満が高まり、CDU・CSUの支持率が急落したことがある。今年1〜3月期のドイツ経済も再びマイナス成長に沈んだ。

また、与党が選んだ首相候補はベテラン政治家とはいえ、新鮮味に乏しく、不人気ぶりが目立つ。一方、緑の党のベアボック氏は政治経験が比較的浅いが、40歳と若く快活な印象を与え、主要誌の表紙を飾るなど「時の人」としてメディアの注目度も高い。

地球温暖化への関心の高まりも緑の党を後押しするが、同党自体のイメージも変わってきた。とくにベアボック氏らが共同代表となった2018年以来、現実的な中道寄りの路線を強め、SPD主導の連立政権に参画した1998〜05年以来の政権与党を目指して党内が結束したことで支持率が上昇し、2位の座を確保している。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数