推薦者|ナカニシ自動車産業リサーチ 代表アナリスト 中西孝樹

CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)は、自動車を軸に見た産業のデジタル革命を意味する言葉で、技術的な見地を中心に議論が起こっている。
背景には電動化、デジタル化、知能化という3つの技術革新がある。それに伴って3つの大きな変化が生まれる。
1つ目は、車は保有するものから利活用するものに変わる。2つ目は産業構造の変化で、水平分業化が進み、バリューチェーンはよりサービスやオペレーターの領域に入るようになる。3つ目は競争力の変化だ。これまでは、台数などの規模で競争をしていたが、データとかプラットフォーム、「コトづくり」といった、今のスマートフォンと同じようなところに競争がシフトしていくことになる。
これらを議論するに当たっては、物事を掛け算で考えないといけない。米中対立や米バイデン政権の誕生といった地政学的な変化があるし、アフターコロナの議論や、SDGsやESGにも向き合っていかなければならない。人の価値観や行動様式も大きく変わってきており、それらを含めて変化を見ていかないと流れをつかみ損ねる。
スマホとは異なる進化
そしてCASEとMaaS(Mobility as a Service)の関係性をしっかり理解することも重要だ。なぜならCASEだけでは、世の中を変えることは難しいからだ。地域の社会インフラ、交通、街が結合されるMaaSの(サービス)レベルを地道に上げていきながら自動運転などCASEの技術を高めていく必要がある。
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