日立製作所の社員に激震が走っている。2021年春から「ジョブ型雇用」を本格導入、職務定義書を作成し始めたからだ。
ジョブ型雇用とは職務を限定して社員が会社と契約を結ぶ雇用制度を指す。本人の同意なしに関係ない職務に就くことはなく、賃金や評価も職務の成果で決まる。現在の日本で主流の「メンバーシップ型雇用」は、終身雇用と年功序列が前提となっており、ジョブ型雇用とは対照的になる。
だが一歩外に出れば潰しが利かないのが会社員。いつ自分が戦力外になるかわからない。
「複数の得意を持っておいたほうが食いっぱぐれがない」。青野慶久・サイボウズ社長は仕事への向き合い方をそう見通す。大浦征也・パーソルキャリア執行役員も「今後は専門と専門を掛け合わせることが重要」と口をそろえる。
近年増えているデジタルマーケティングの部門はその象徴だ。エンジニアかマーケティングか、どちらかでなく、“両利き”のプロで成り立つ職場と言える。
複数のジャンルで秀でよ
俗に「1万時間の法則」と呼ばれる。グラッドウェル氏のベストセラー『天才!成功する人々の法則』によると、1つの分野を極めるには1万時間の練習が必要という。会社員に置き換えると、フルタイムを8時間として年250日=2000時間働けば、5年間で1万時間に到達する計算である。
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