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「広さ重視の潮流は続く」 インタビュー/野村不動産社長 宮嶋誠一

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みやじま・せいいち 1958年生まれ。81年野村不動産入社。2002年住宅カンパニー事業開発一部長、04年取締役などを経て15年4月より現職。(撮影:梅谷秀司)

──コロナ禍での販売状況は?

ふたを開けてみれば盛況だった。当社が首都圏で販売する物件の場合、2020年7月以降のモデルルーム来場者数と契約者数はいずれも前年同月を上回った。リモート営業も併用し、歩留まりは約2割まで上昇している。

戸建ても好調だ。騒音を気兼ねしなくていい、マンションよりも広さが欲しいというニーズの受け皿になった。中古住宅の仲介も伸びている。こんな状況は予想もしていなかった。

所得への悪影響があまり及んでいない業種の世帯が購入に動いており、実需中心の坪単価500万円台までは底堅い。富裕層向けの坪800万~900万円台は20年春の株価下落局面では動きが鈍ったが、その後の株価回復につれて客足が復調した。

──立地需要に変化は?

吉祥寺駅からバスを使うマンションはコロナ禍以前よりも販売が加速し、想定より早く完売した。東京23区内やその周辺では坪300万円を切る新築はわれわれを含めなかなか供給できていない中、坪200万円台という価格が受け入れられた。豊富な共用施設や商業施設が至近という点も評価された。

コロナ禍以前は多忙な共働き世帯を中心に面積を我慢してでも利便性を選ぶ顧客が多く、都心・駅チカ物件の独り勝ちだった。ところが、自宅に仕事場を確保するための面積が必要になった。そこでもともと狙っていたエリアよりも検討対象が一回り外側に広がっている印象だ。

むろん、郊外すべてで引き合いが強まっているわけではない。当社では郊外向けマンション「オハナ」も開発しているが、価格水準は坪単価でおおむね100万円台後半。そうした価格での供給が成立するエリアにはまだニーズが波及していない。

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