有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #Inside USA

バイデンの「対中包囲網」 同盟国に苦しい決断迫る

3分で読める 有料会員限定
1月20日に就任するバイデン新大統領の下、米中対立はさらに激しくなりそうだ(ロイター/アフロ)

バイデン次期大統領の就任式が近づく中、ワシントンでは同氏の対中政策が1つの注目点になっている。外交上の最重要課題になるとみられるためだ。トランプ外交を批判してきたバイデン氏だが、中国については似たような強硬路線を唱えている。選挙中には「中国に圧力を加え、孤立させ、罰するために、本物の国際努力を引き出す」と公約するなど、同盟国と国際機関に新たな試練をもたらすことになる。

バイデン氏の対中政策の基本は、同盟・友好国と足並みをそろえて中国の問題行動を抑え込むことにある。中国は他国を威圧し、軍事的・経済的な存在感を不当に高めてきた。バイデン政権では、人権問題も一段と重視されるようになるだろう。

もっとも、対中外交は一筋縄ではいかない。軍事、貿易、テクノロジーという目に見えやすい問題に加えて、政治的・倫理的価値観に関わる抽象度の高い問題が複雑に絡み合う。さらに気候変動、水産資源保護、疫病、宇宙軍拡競争といった世界共通の課題に対処するには中国の協力が欠かせない。

バイデン氏は中国の通商政策に強い姿勢で対峙する構えだ。トランプ氏が発動した25%の制裁関税もすぐに撤廃する考えはないとしている。ハイテク分野で導入された厳格な輸出管理、投資規制もあらかた維持されることになろう。

八方美人は許されない

トランプ政権との違いは、こうした規制措置で他国と“統一戦線”を組もうとしていることだ。つまり、他国は中国との対決姿勢を鮮明にするという苦しい決断を迫られる可能性がある。各国財界の利害とも衝突する厄介な決断だ。対中通商戦略で国際的なすり合わせを進める過程では、市場アクセス、国営企業、データ管理の問題をめぐって同盟国間で足並みの乱れがあらわとなる場面も出てこよう。そうなれば中国はアメとムチを駆使して自由主義陣営の亀裂にくさびを打ち込んでくるに違いない。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数