2005年に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併し誕生したアステラス製薬。かつては製薬再編の「優等生」とみられてきたアステラスだが、この数年は停滞感が漂っている。
20年度第2四半期も営業利益は前年同期比46%減の869億円。英アストラゼネカが製造元のぜんそく薬「シムビコート」の販売提携が終了したことや、消炎鎮痛剤「セレコックス」の特許が切れ、後発品が登場したことなどが響いた。
当分は大看板の前立腺がん治療薬「イクスタンジ」が収益を支える。イクスタンジは今年度の売上高が4600億円超と前年度から約2割伸びる見込みだ。ただしイクスタンジは26年には北米の特許が切れる。これに代わる「次の柱」の育成が急務となっているが、その道筋はまだ見えない。
第2四半期の決算説明会では、抗体薬物複合体の新薬「パドセブ」のピーク時売り上げ予測を最大4000億円に引き上げた。米シアトル・ジェネティクスと共同で、尿路上皮がんなどの治療薬として開発が進む。会社側の期待は大きいものの、イクスタンジの穴埋めになりうるかはまだわからない。時価総額は中外製薬や第一三共に大きく劣後する。株式市場もその成長力にまだ懐疑的だ。

新戦略で創薬に注力
手をこまぬいているわけではない。18年に就任した安川健司社長兼CEOは研究開発で新たな戦略を打ち出している。疾患からのアプローチに限定せず、創薬技術や病態メカニズムを組み合わせて、有望な薬の種を探すという取り組みである。その結果、有望分野だと判断されれば、人材や資金などが優先的に投入される。
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