第2次世界大戦後の米大統領で、トランプ氏ほど反移民を叫び、反移民政策を実行してきた人物はいない。不法移民の摘発だけでなく、合法的な移民の数の抑制にも血道を上げてきた。
2017年の一部イスラム圏国からの入国禁止を定めた大統領令はあまりに有名だが、それ以降も、テック業界を支える高度スキル人材の短期就労ビザ「H1B」の審査を強化してきた。さらには、コロナ禍対応や米国人の雇用確保を大義名分に反移民の政策を次々と断行している。
今年4月には、コロナ禍を理由に一部移民の60日間入国禁止を発表。6月には新規移民の入国を防ぐため、H1Bビザなどの発給を今年末まで凍結する大統領令を公布した。
6月、子どものころ親に伴って渡米した不法移民への滞在許可制度「DACA」の廃止に連邦最高裁が待ったをかけると、トランプ氏は猛反発。これに連動する形で、国土安全保障省は7月、新規申請却下などの対抗策を取った。
7月の終わりには国土安全保障省が、市民権取得申請料の大幅増や難民申請の有料化を発表。現行640ドルの市民権取得申請料が10月から1170ドル(オンライン申請では1160ドル)に引き上げられる予定だった。
だが、移民擁護団体「移民法律情報センター」などが、値上げは非白人の低所得層移民を直撃し、「違憲」だとして提訴。9月、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、料金引き上げをやめるよう仮差し止め命令を下した。
国務省は21会計年度(20年10月~21年9月)の難民受け入れの上限を、1万5000人としている。オバマ政権が決定した17年度の受け入れ上限11万人からは激減だ。
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