2月に物件の仕入れをいったんやめた。コロナ禍の影響を見極めるためだが、その後も金融機関の融資が止まる気配は見えなかったので、不動産市況はさほど落ち込まないだろうと判断した。6月からは物件を厳選しつつ、仕入れを再開している。
リーマンショックの前、若いアナリストやファンドマネジャーらは、短期的に利益を増やせる会社を高く評価する傾向が強かった。私がIR(投資家向け広報)の説明に行くと、彼らは「現金を活用したらどうですか」と言って、短期の物件売買で利益を上げることをよく提案してきた。当時の私は、よもやそこにわなが待っているとは知らなかった。
不動産業の利益には、ストックの賃貸益とフローの売却益がある。市況が上昇局面なら、大型物件の仕入れと売却を短期間に繰り返すほうが利益を上げられる。だから会社としてはついそちらに傾倒してしまう。
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