苦戦していたスーパーマーケット業界がコロナ禍の影響で息を吹き返しつつある。
スーパーはここ数年、食品を強化するコンビニエンスストアやドラッグストアとの競争が激化。「消費者の低価格志向が強まり、スーパーは価格を中心にした販売合戦を繰り広げていた」(北海道を地盤とするアークスの横山清社長)。そこに昨秋以降、台風などの天候不順や消費増税による消費者の購買意欲低下が、逆風として吹きつけた。
全国スーパーマーケット協会が270社を対象にした調査によると、全国スーパーの既存店売上高は今年1月まで15カ月連続で前年同月を下回っていた。
ところが、コロナ禍で外出自粛が要請された2月は、同5.5%増と拡大に転じた。続く3月も同7.4%増と高い伸びを示した。「これまでは前年実績を維持するのがやっとだったのに、急に売り上げが増えて戸惑っている」と、あるスーパーの首脳は語る。

富裕層ほどまとめ買い
足元の状況をつぶさに見ると、コロナ影響で消費者の購買行動に変化が起きていることがわかる。
北海道に本社を置くアークスの場合、3月実績は客数が前年同月比0.6%減の一方、客単価は同5.8%増だった。顧客1人当たりの買い上げ点数が増加し、客単価が上がった。「日々の生活への危機意識(防衛本能)から、まとめ買いが増えている」と横山社長は話す。
マルエツやカスミを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスも、3月の既存店売上高は同7.9%増と拡大した。とくに冷凍食品やコメ、飲料といった食品や、トイレットペーパーなどの日用品が2桁増だった。「比較的富裕な層の人ほど、普段よりも1つ2つ買い足す傾向にある」と、同社の広報担当者は分析する。
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