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「民間の知恵と資金で最貧国の成長を後押し」 俣野 弘 多数国間投資保証機関 (MIGA)長官

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またの・ひろし 1964年生まれ。慶応義塾大学卒業、スタンフォード大学経営大学院修士号取得。三菱UFJフィナンシャル・グループ執行役員ストラクチャードファイナンス部長、東銀リース常務執行役員を経て、2019年12月から現職。(撮影:尾形文繁)
世界銀行グループで、民間の金融機関や事業会社による投融資に信用保証や政治リスク保険を提供する多数国間投資保証機関(MIGA)の長官に俣野弘氏が就任した。抱負とMIGAの課題を聞いた。

──三菱UFJフィナンシャル・グループでも国際的な業務の経験が長いですね。

MIGAの仕事であるプロジェクト・ファイナンスの世界に長年携わってきたので、その経験が生かせると思う。ただ、民間企業と異なり、対象は最貧国が中心なので、案件はもっとチャレンジングなものが多い。

──同じ世銀グループの国際金融公社(IFC)にも出向していたとのこと。印象的な出来事はありましたか。

1997~2000年のアジア通貨危機のときで、得がたい経験をした。ジャカルタやソウル、バンコクで誰も貸し手がいない中で率先して投融資を行った。上司はインド人、その上がパキスタン人、部下もハンガリー人とカリブ出身の人と、本当に国際色豊かだった。MIGAもさまざまな国から志の高い人たちが集まっている。

アジアの都市やインフラがこの30年で大きく発展するのを見てきた。さらに、MIGAで南アジアやアフリカなどの成長を後押しする仕事ができるのはうれしい。

──MIGAの課題とご自身の役割は?

MIGAの保証残高は09年の73億ドルから19年には233億ドルと、着実に増えている。とくに前任の本田桂子さんは大きく伸ばした。これを次のレベルに持っていく。

2つの柱があって、1つは最貧国や、紛争が多く政治・経済が不安定な国の所得水準の向上に貢献すること。もう1つは再生エネルギー案件だ。電力は開発効果が大きいので発展の基本になる。MIGAの役割は民間の知恵と資金を動員することであり、私の経験からさまざまな工夫をして動員力をアップしていきたい。

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