採用難に外食企業はどう対処すべきか。外食業界の理論派として知られるロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長に聞いた。
──現状の人手不足をどのように見ていますか。
人手不足は始まったばかり。これからもっと激しく、本格化してくる。どう手を打っていくかが問われている。
──有効な手段は何でしょう。
生産性の向上だ。生産性は分子をサービスの付加価値、分母を従業員数や労働時間とした分数で表現できる。生産性を上げるには、分母を小さくするか、分子を大きくするかの二択。分母を小さくするために単に人を減らそうとすると、サービスが低下し結果的に生産性が下がる。提供する価値を下げず、どう人を減らすかが課題だ。
──時短営業は生産性向上にどう影響してきますか。
時短営業は分母を小さくできるため、生産性の向上につながる。ただ、それによってサービスの価値を下げて分子を小さくしてしまっては意味がない。やはり、規模を圧縮しながら価値を上げられるかが焦点になる。
営業時間の短縮や定休日の拡充により、従業員が働きやすい環境を確保することは重要。そのうえで価値を下げないための1つの手段としては、提供するサービスに対して適切な対価を消費者から得ることが考えられる。日本はサービスに対して非常に期待値が高い一方、対価が低い。サービスへの対価が減ったことが、人手不足や過剰勤務などを招いてしまった。
この記事は有料会員限定です
残り 478文字
