政府は昨年末、「海外経済を要因とした先行きリスク」を見据え、13.2兆円の財政出動を伴う新たな経済対策を決定した。
その中には中小企業の生産性向上や事業承継への支援が含まれ、相次ぐ自然災害で甚大な被害を受けた中小企業に対してはグループ補助金や資金繰り支援が講じられた。さらに農林水産業についても、被災した「農林漁業者の再建支援など生業の再建に向けた寄り添い型の支援を展開」し、「国内外の需要に対応するため、生産基盤を強化」することで輸出にも強い産業への転換を目指すという。
また地方創生政策では、政府は新たな「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において2024年度までに東京圏への人口純流入を解消する目標を掲げる。地域の担い手の掘り起こし・育成・活用、人材やノウハウの地方への還流など、東京一極集中の是正を目指すものだ。
これら中小企業や農林水産業への対策、地方創生の取り組みに共通するのは、「続けることへの支援」だということだ。対照的に、災害などを機に「廃業」を選ぶ経営者や農家などへの支援は乏しいのが現状だ。
中小企業の経営者は高齢化しており、後継者の確保もままならない。が、一方で廃業するのも容易ではない。中小企業庁の調査によれば、廃業に当たっては主に生活資金や債務の返済など廃業にかかるコストに対して多くの経営者が不安を抱えているという。産業の新陳代謝の促進を図る観点からも、廃業の障害を緩和する措置を講じることが求められる。
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