──資生堂の19年度第3四半期(19年1月から9月期)はインバウンド売り上げが前年比5%増と堅調でしたが、転売業者への売り上げは10%減でした。20年の化粧品のインバウンド需要をどう見通していますか。
転売業者が化粧品を大量購入する行動は長くは続かず、その動きは、いつか収まると思っていた。
一方で、一般旅行客向けの売り上げは増えている。当社は中国のEC(ネット通販)モールに出店しているが、その売り上げも好調だ。消費者は愛用している化粧品をすぐに変えることはない。そこは化粧品業態の強みでもある。また、転売業者の購買が減った分、百貨店やドラッグストアなど店舗での混雑が解消し、国内のお客さまも化粧品を購入しやすくなった。美容部員は、より丁寧な接客ができるようになった。
──日本メーカーの化粧品に対する中国人の購買意欲は、減退していないのでしょうか。
米中の貿易摩擦の影響で景況感が悪化し、日本車の現地販売は落ち込んでいる。しかし、化粧品に関しては、高価格帯商品がまだ伸びている。ただ、報道で「中国減速」の文字が出るたびに私も内心ひやひやしている。当社の消費者調査を通して、つねに中国の購買状況をモニタリングしている。さまざまな人のニーズに応えられるよう、現地での品ぞろえも強化する。中国市場はこれからも重要だ。
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