EC(ネット通販)市場の急成長を追い風に、物流施設への投資はかつてなく勢いづいている。好況はいつまで続くのか。
──商社やデベロッパーなど、専業以外の新規プレーヤーが増えています。供給過剰の懸念は。
まったくない。むしろ需要に対して物流施設が足りておらず、ほとんどは竣工前に満床になってしまう状況だ。CBREによれば、首都圏における物流施設の空室率は2.4%(2019年第3四半期)と過去最低だ。これまでにないほど需給は逼迫している。
業界内では「19年がピーク」という声もあったが、土地取得状況をみる限り20年も活況は続きそうだ。新規参入する事業者が増え施設もどんどん供給されているが、需要は衰えそうにない。好況の背景にあるのは、EC市場の急成長だ。事業者数は増加し続けており、小売企業なども参入してきている。これからもEC化が進むことを考慮すると、この先3〜5年は活況が続くだろう。
──物流施設側に求められるニーズも変化していますか。
まず、必要とされる施設の条件が変わった。従来の顧客と違ってEC事業者は、面積の大きい平屋型倉庫を求めている。商品をピッキングする際に、上下の移動をなくすことで受注から出荷までのリードタイムを短縮しなければならないからだ。そのためEC事業者向けの倉庫は、一般的な小売企業の倉庫よりも3倍ほど広い。
ECに関しては、都市部に配送拠点をつくってほしいという声も多く寄せられている。すでにシアトルやニューヨーク、パリ、ロンドンなどで小型の配送デポを展開しており、各地でアマゾンなどのEC事業者や小売業者などが入居している。ただ日本の都心はマンションや商業施設を建てたいデベロッパーとの競争になるので、首都圏に配送デポをつくるのは難しい。まだ構想段階という状況だ。
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